こんにちは、トレーナーの井畑です。
今回から数回に渡ってそもそもなぜランナーに筋トレが必要なのかを考えていきたいと思います。特にケガ防止という予防的な目的ではなく、パフォーマンスアップの側面に焦点を当ててみます。
ランニングも自分の身体を移動させていく運動ですから走っているだけで必要な筋力はつくように思えます。確かに普段運動をされていなかった方がランニングを始めたのなら最初はそれだけで筋力がつくでしょう。
しかし定期的にランニングを、特にレースで自己ベストを更新するようなパフォーマンスアップを目標に取り組んでおられる方はランニングと筋トレに並行して取り組んでいくメリットを生かさない手はないのです。
ランニングと筋トレに並行して取り組むメリットは大きく2つあります。
1. 長い距離を走りこむによる筋力や筋量の低下を防ぐ
2. ランニングエコノミーを高める
1はもともとの筋力や筋量にも左右されますが、長距離を走ることによる異化ホルモン(筋肉を分解する)の増加の影響や、ランニングのような同じ動きの繰り返しによる筋肉への機械的ストレスの蓄積が関係していると言われています。
筋力や筋量が落ちると同じペースでのランニングでもそれだけ疲労度が増しますので、ランニングの頻度を減らすか、走るペースを落とすことになってしまいます。そうすると肝心の心肺系にも十分な負荷をかけられずにパフォーマンスは頭打ちになります。
逆に筋トレを行うことで同化ホルモン(筋肉を合成する)が増加しますのでランニングによる筋力や筋量の低下を補うことができるのです。また筋力が上がれば相対的な負荷が下がりますので疲労度も少なく済みます。
走るだけではなかなかパフォーマンスの向上が感じられなくなってきた方はぜひ筋トレにも並行して取り組んでみてください。
2のランニングエコノミーに関しては次回以降にまたご紹介しますので楽しみにしてください。