こんにちは、トレーナーの井畑です。
10月になりオクトーバーランの季節になりました。走りやすい気候の中でランニングを楽しみましょう。
今回は最近のシューズの進化の中でやや軽視されがちではないかと思う足のアーチ、特に内側縦アーチ=土踏まずについてです。
内側縦アーチはランニング時の衝撃吸収や推進力の発揮に重要な役割を果たしていることが指摘されています。
内側縦アーチを形成する足底腱膜やバネ靭帯といった静的支持機構と、前脛骨筋・後脛骨筋・腓骨筋・長母趾屈筋・短母趾屈筋・母趾外転筋・足底方形筋などの筋からなる動的支持機構がその役割を担っています。
その中でも足の内在筋と呼ばれる短母趾屈筋・母趾外転筋・足底方形筋は、他の筋が下腿=ふくらはぎや脛の方から伸びてくるのに対して足部のみに存在する小さな筋です。
しかしこれらの小さな筋が果たす役割が内側縦アーチにとって重要になりますので、特に足の内在筋を狙ったショートフットエクササイズに取り組んでみましょう。
動きとしては踵と足趾の付け根を近づける動きになりますが、大きく動く部位ではありませんので土踏まずの筋が収縮する、盛り上がるのを最初は触りながら行っていただくと解りやすいです。
1回の動作は5秒間力を入れ続けて、30回を目安に取り組みましょう。
足底を全て床に着けて行っても良いですが、テニスボールなどを踵で踏んで足関節底屈位(足首を直角より伸ばした角度)とした方がより内在筋を選択的に強化でき、蹴り出しの際に内在筋が踵を安定させる役割へアプローチできる可能性があるのでおススメです。
まずは座って行い、慣れてきたら立位、片脚立ち(壁に手を着いてバランスを取りながら)とレベルアップしていきます。
注意するべき点は足趾の第1関節(近位趾節間関節)が曲がらないようにすることです。
最初は思うように動かせないこともあるかと思いますがシューズに頼り切りの足にならないよう定期的に行っていきましょう。
次回も今回お伝えしきれなかった足部の筋についてご紹介します。